視的生活
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島原

島原

島原

島原といえば思い出すのが、大学に入って最初の友人。
島原市出身の彼の実家は、「海に沈みゆく鉄工所」。
彼が7回生の前期試験の前後に一度電話があって以来、もう20年以上も音信はありません。果たして彼が、大学を卒業したのかどうか、まだ、京都にいるのか島原にいるのかも知りません。
私は彼にカメラを買わせ、写真の初歩を教えました。
彼は私に、L.F.セリーヌを教えてくれました。
『夜の果ての旅』『なしくずしの死』に、しばらくの間、はまっていました。
それはまだ、中平卓馬やロラン・バルトに出会う前のこと。
金と時間に余裕ができたら、是非、仕事抜きで島原へ行って、彼の消息を尋ねて見たいと思う今日この頃です。

_2004.2.1