視的生活
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三国

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台風24号の水害直後に新潟中越地震で、甚大な被害が出て、今も犠牲者が増えつつある。
台風は、数時間から数日をかけて猛威をふるい、地震は数秒から数十秒で破壊する。
大地震は、まるで、核爆弾のよう。
大地を私物化し、地表に蠢く我々を嘲るような、これこそを「底力」というのだろう。
数万人が避難生活を強いられる中、「自分探し」にイラクへ入った青年が拉致された。どこへ行って何をしようと「私」の自由である。が、ほんの少しの想像力があれば、「政治的」利用は防げたのではないか。逆に、その程度の想像力をも持たない者に、「自分発見」の可能性も必要性も低いと思う。
青い鳥は自宅に棲み、自分は自分の中にしか居ない。
地震や台風で、自宅を失い、自分を見失いそうな人々の命が、今日も失われて行く。
南無阿弥陀仏。

などと書いてる間に、首を切断された遺体が発見されたというニュース。
「自分探し」とは、かくも危険で、覚悟と困難とを伴う。
南無阿弥陀仏。

_2004.10.31