「革命とは、緊急で厖大な永遠に続く実務である」 ある詩のなかで、まるで冗談のように言う寺島珠雄。 「寺島珠雄の毒を、いちばんよく知っているのは、竹中労である」(竹中筆/『断景』跋) 動き廻り、書き捲り喋り続ける竹中労とは、精神的、思想的盟友。 考え抜き、簡潔を旨とする寺島珠雄。 「アナキストとか詩人とか、そんな呼称は他人様が決めること」であって、“主義”とか“権威”に決して縛られることも媚びることなく、その死の瞬間まで自由であることを求め、且つ実践。
寺島珠雄(本名 大木一治) 1925年8月5日東京生れ。 千葉育ち。 10代半ばに辻潤に出会う。 1945年11月、兄、大木静男とともに『ぶらつく―黒色或いは散策』創刊。 60年代釜ヶ崎に入り、以来関西暮し。 1999年7月22日大阪で死去。 享年73歳。